北陸新幹線延伸の現行計画の白紙撤回を求め、署名箱を設置した京都仏教会の宮城泰年常務理事(左端)ら=19日午前、京都市左京区

 北陸新幹線の敦賀(福井県)―新大阪延伸を巡り、金閣寺など宗派を超えた約1100の寺院で構成する京都仏教会が、現行計画の白紙撤回を求める署名を集めている。京都市の銀閣寺で19日、署名用紙と箱を設置した。福井県小浜市や京都市を経る「小浜ルート」は大部分がトンネルとなり、工事による地下水などへの影響が懸念される。

 署名目標は50万筆。清水寺など他の加盟寺院にも署名用紙を置く予定で、オンラインや郵送でも受け付ける。協力を呼びかける文書は、計画について「豊かな地下水に育まれた食文化や世界遺産を含む数多くの国宝や重要文化財を擁する京都を台無しにし、京都が京都でなくなる」と危機感を示している。