新興宇宙企業ダイモン(東京)の超小型月探査車「YAOKI(ヤオキ)」を載せた米企業インテュイティブ・マシンズの着陸機が日本時間7日未明、月の南極付近に着陸した。着陸機は通信や搭載機器の電源投入はできるが、直立できていないもようだ。ダイモンによると、YAOKIの機体は無事。探査機から分離し月面走行ができるかどうか、状況把握に努める。
米航空宇宙局(NASA)の担当者とともに記者会見したインテュイティブ・マシンズの幹部は、着陸機の月面での状態について「正しい姿勢にはなっていないようだ」と述べた。目標としていた南極付近の「ムートン山」には着いたが、正確な地点は分かっていない。今後数日で、着陸機が撮影した写真や月周回衛星が上空から取得した画像を確認する。
YAOKIは縦横14センチ、高さ約8センチ、重さ498グラム。名前の由来は「七転び八起き」で、転んでも元の姿勢に戻れるのが特長だ。5日間ほど着陸機にとどまった後、月面に放出され、地球からの遠隔操作で6〜8時間走行し、写真を地球に送る。