【マニラ共同】フィリピン軍は21日、自国周辺での米軍との大規模合同演習「バリカタン」を開始した。「対中抑止力の再確立」を掲げる米軍は、最新鋭の対艦ミサイル発射装置「NMESIS(ネメシス)」をフィリピンに初めて配備した。演習期間中、台湾に近い最北バタネス州の複数の離島に数台の発射装置をルソン島北部から空輸し、模擬発射訓練を行う。
ヘグセス米国防長官とフィリピンのテオドロ国防相は3月28日にマニラで会談した際、ネメシスをフィリピンに持ち込み、シーレーン防衛の訓練に使うことで合意。フィリピン軍のブラウナー参謀総長は4月1日「台湾侵攻に備えた行動計画」を立てるよう軍に命じていた。