犯罪加害者の家族を支援する仙台市のNPO法人ワールド・オープン・ハートが8日、熊本大で65歳以上の高齢者による犯罪に関するシンポジウムを開いた。犯罪防止や加害者家族の支援、事件報道のあり方を議論した。
法人は、2008年以降に加害者家族から相談を受けた、高齢者による犯罪226件を分析。男性による性犯罪が最多(94件)で、夫が介護していた妻を殺害する事件が22件と多かったと報告した。
家事を妻に依存していた夫が、妻が病気で倒れると生活ができなくなり、殺害に至ったケースを紹介。阿部恭子理事長はかつての性別役割分業やジェンダーバイアス(性別に基づく固定観念)が一因であると指摘した。