岐阜県羽島郡岐南町平島の仕出し業者「バイパス給食センター」の弁当による集団食中毒で、下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴える患者が319人(5日午後3時時点)に拡大したことが6日、県への取材で分かった。うち受診者は162人で、新たな入院患者はいない。相次ぐ食中毒を受け、県と岐阜市は6日、ノロウイルス食中毒警報を県内全域に発表した。

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 県生活衛生課によると、患者は2月24~28日に業者の弁当を食べており、ノロウイルスが原因と断定した。今年に入って県内で確認された食中毒は6件で、ノロウイルスが原因だったのは5件。弁当による食中毒を含め、2月下旬以降に3件が立て続けに発生していることもあり、県と岐阜市が2023年2月27日以来となる警報に踏み切った。

 警報の期間は3月12日までの1週間。自動的に注意報へと切り替わり、同月末まで継続する。ノロウイルスにはアルコールによる消毒が効きにくいことから、食事前や調理の前には石けんを使って流水で手洗いすることを呼びかけている。