井ノ口忠男被告(左、日大HPから)、籔本雅巳被告(医療法人「錦秀会」のHPから)

 日本大医学部付属板橋病院(東京都板橋区)への医療機器納入などで計約4億円超の損害を生じさせたとして、背任罪に問われた日大の元理事井ノ口忠男被告(67)と、大阪市の医療法人「錦秀会」の元理事長籔本雅巳被告(64)は10日、東京地裁の初公判でいずれも無罪を主張した。2021年11月の最後の起訴から、約3年4カ月がたって両被告の審理が始まった。

 起訴状などによると、2人は20年、病院の建て替え工事設計監理業務を巡り、日大から都内の設計事務所に支払われた着手金約7億3千万円のうち、2億2千万円を籔本被告側の会社に流出させたなどとしている。